担当者が休んでも困らない、案件引き継ぎメモの作り方【印刷して使える無料書式】

18秒の解説動画(音声なし)。再生ボタンを押すと読み込みます。
動画の内容:担当者が休んだ日に、見積書と手配書だけでは案件の現在地が分からない。そこで、案件引き継ぎメモ1枚に9つの欄(基本情報、現在の進み具合、最新の決定・変更、未完了の作業、確認が要ること・保管場所)を書いておくと、次にやることが分かる、という流れです。
担当者が急に休んだとき、代わりの人が案件の状況をすぐ分かるでしょうか。
書類はそろっていても、「最新の変更は何か」「協力会社へ連絡したか」「次に何をする日か」は、担当者の頭の中にしかないことがあります。以前のコラム「イベント用品レンタルの手配ミスを防ぐには?」でも書いたとおり、案件は基本的に担当者が1人で対応するので、その人が書き残さなければ、ほかの人には状況が分かりません。
この記事は、そうなる前にできる備えとして、案件の引き継ぎメモの作り方をまとめたものです。紙1枚で始められる書式も付けました。「これで案件が止まらなくなる」とまでは言えません。ただ、担当者以外の人が、迷わず確かめを始められる状態にはしやすくなります。
担当者が休んだとき、案件のどこで困るのか
たとえば、こんな場面です。
たとえば、こんな場合です(例え話です)
搬入の前日に、担当者が急に休むことになった。代わりの人が案件の書類を開くと、見積書も手配書もある。ただ、お客様から数量の変更があったのか、倉庫や協力会社へ伝えたのか、返事待ちのことが残っているのかは、どこにも書いていない。

ここで分かるのは、「書類があること」と「次の作業が分かること」は別だということです。私の経験でも、社員の出入りが激しい時期は、案件の状況が担当者の頭の中にしかないと、引き継ぎで抜けが出ました。
引き継ぎで必要なのは、案件の「現在地」と「次の作業」
全部の経緯を書き写す必要はありません。代わりの人が最初に知りたいのは、次の3つです。
- 決まっていること:日程、数量、搬入場所など。いつ変わったかも添える
- まだ決まっていないこと:お客様や協力会社の返事待ち、確認中のこと
- 次にやること:誰が、いつまでに、何をするか

操作して見る:メモが書き上がるまで
この3つが見えれば、担当者に電話がつながらなくても、確かめる順番が分かります。逆に、決まったことと返事待ちのことが混ざっていると、読む人は「どこまで進んでいるのか」を判断できません。
紙・Excelでできる、案件引き継ぎの工夫
今の紙やExcelの運用でも、次のことはすぐ始められます。
- 案件ごとに同じ様式を使う。案件によって書き方がばらばらだと、読む人が探す手間が増えます
- 最新の1枚を置く場所を決める。古いメモは「旧」と書いて下げるか、置かない
- 更新した日時と、書いた人を残す。いつ時点の情報かが分かります
- 「完了」「未完了」「返事待ち」を混ぜない。3つを分けて書くだけで、読みやすさが変わります
紙・共有のExcel・メールやチャットを、引き継ぎの面で比べると、次のようになります。
| やり方 | 向いていること | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 紙1枚(案件ごと) | 現場や倉庫で直接見せやすい。書き足しが速い | 最新の1枚がどれか分かりにくくなる。外出先から見られない |
| 共有のExcel | 離れた人も見られる。検索や並べ替えができる | だれが更新したか分からなくなる。同時に開いて上書きされることがある |
| メールやチャット | やり取りの経緯が残る | 他の案件の連絡に埋もれる。最新の決定がどれか探す手間が出る |
どれかが正解というより、「最新はどれか」「誰が更新するか」を決めておくことが肝心です。
引き継ぎメモだけでは解決しにくいこと
引き継ぎメモは役に立ちますが、万能ではありません。紙やExcelの運用では、次のことが残ります。
- メモの更新漏れ。書き足すのは人なので、忙しい時期ほど後回しになります
- 古い版を見てしまうこと。どれが最新かを、毎回確かめる手間が要ります
- 書類や在庫表とのずれ。メモに書いた数量と、見積書・手配書の数量が合っているかは、別に確かめる必要があります
- 口頭で決まったことが残らないこと。電話で決まったことは、誰かが書かなければ記録されません

つまりメモは、情報を集める手段です。見積書・手配書・在庫の内容を自動でそろえるものではありません。直前の変更が入ったときの確認は、直前変更チェックシートのほうが向いています。
【無料書式】1案件1枚の「案件引き継ぎメモ」
担当者が不在のときに、案件の状況を確認するための1枚です。⑥⑦⑧に紙面の半分ほどを使うようにしました。実際の引き継ぎで大事なのは、変更・未完了・注意することだからです。
- ⑥「最新の決定・変更」には、「いつ、何が変わったか」を書きます。変更がなければ「なし」と書きます
- ⑦「未完了の作業」は、やること・担当・期限の3つを書きます
- ⑨は、連絡先を全部書き写さず、「協力会社の担当者名」「見積書の保管場所」など、どこを見ればよいかを書きます。個人の携帯番号などは、管理している連絡先の一覧を参照する形にしてください
案件引き継ぎメモ
担当者が不在のときに、案件の状況を確認するための記録。1案件1枚。変わったら、更新日時を書き直す。
⑤ 現在の進み具合
- 見積中
- 受注済み
- 手配中
- 準備中
- 搬入待ち
- その他( )
⑥ 最新の決定・変更(いつ・何が変わったか。なければ「なし」)
| いつ | 何が変わったか(変更前→変更後) |
|---|---|
⑦ 未完了の作業
| やること | 担当 | 期限 |
|---|---|---|
⑧ 返事待ち・確認が要ること・注意すること
⑨ 連絡先・書類の保管場所(電話番号は書き写さず、どこを見るかを書く)
DEEPOT コラム deepot.jp/deepot-column/
よくある質問
案件の引き継ぎメモは、いつ書けばよいですか?
受注した後や担当者が変わるときを起点に、大事な決定や変更があったときに書き足す方法があります。休む直前にまとめて書く運用だと、急に休んだときには間に合いません。1案件1枚を決まった場所に置き、変更のたびに更新日時を書き換えるのが、紙でも始めやすい形です。
見積書や手配書があれば、引き継ぎメモは要りませんか?
帳票には商品・数量・金額が書いてあっても、お客様への返事待ちのことや、次に誰が何をするかまでは分からないことがあります。メモは帳票の代わりではなく、帳票だけでは見えない「いまの状況」を補うものです。
紙とExcelでは、どちらで引き継ぐのがよいですか?
現場で直接見ることが多いなら紙、離れた人どうしで更新するなら共有のExcelが候補になります。どちらでも、最新はどれか、誰が更新するかを決めておくことが大切です。複数人が書き換える場合は、更新のしかたと置き場所をそろえてください。
まとめ|担当者以外にも分かる状態をつくる
引き継ぎメモで残したいのは、次の3つです。
- いま何が決まっているか
- まだ決まっていないことは何か
- 次に誰が何をするか
まずは進んでいる案件をひとつ選び、このメモを1枚書いてみてください。担当者でない人が読んで、分かるかどうかを確かめます。分からないところが、引き継ぎで抜けやすい部分です。
ただ、案件が増えると、メモを書き足す手間と、最新かどうかを確かめる手間が積み重なります。そこから先は、案件の情報を1か所にまとめる「仕組み」の話になります。
DEEPOTについて
DEEPOTは、展示会・イベント用品のレンタル会社向けの業務システムです。案件の画面で、見積・受注・手配書・請求書の進み具合と、「この案件の流れ」(いつ何を発行したか)を見られます。手配書は配送・事務・倉庫などの部署へ送れて、送ったかどうかも表示されます。ただし、「誰が次に何をするか」は人が書き残す必要があります。登録なしで触れる体験用の画面(架空のデータ)があります。